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唇に媚薬
第11章 純真なカノジョ

……うっ、やばい。
や、やめてくれ///

葵という存在が居ながら、不覚にもドキッとしてしまったじゃないか。

仕事の出来るイケメンが、何よりも愛を大切にしている。
なんて素晴らしいの。
てか、こんなキャラだったなんて知らなかった。


「うふふふ、奇遇ですねぇ…♡」

「不気味。 いちいち繰り返すな」


またまた照れちゃって♪

姫宮さんがフリーだったら、確実に落ちていただろうな~
こんないいオトコがフリーなわけないけど
って私、おとといも同じこと思ってなかった?

……あ、そーいえば葵の同期の鈴木さん。
確か、下の名前が……


「で、早坂。 そんなことより」


先輩・あんた・蘭ちゃん・お前
短い間に色んな呼ばれ方をしたけど、結局いつもの名字に落ち着く。


「銀座店の営業時間、7時までだろ。
早く取り行ってきて」

「へ?」

「会議終わったら、すぐ確認したいから」

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