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第12章 相棒流儀

「リーダー、申し訳ございません。
今日はお先に上がらせていただきます」

「……あ？ あぁ」

「これ、鬼MDにお使いを頼まれたアウター。
置いておきますので」


リーダーが席にいるからミーティングは終わったはずだけど、姫宮さんの姿が見えない。
仕方が無いので、付箋に書き置きをして紙袋に貼り付けた。


「なんだなんだ早坂。お前暗いぞ」

「……すみません。
明日には復活するように、リセットしてきます」

「ははは、そうだな。
飲んで飲んで飲みまくって忘れてこい」

「………」

「でも遅刻すんなよ」


ひらひらと手を振ったリーダー。
打ちのめされた原因を聞いてこない所も、この人らしい。

ペコッと一礼して、他の社員にも挨拶。
タイムカードを切ってから、私は再びフロアを後にした。