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唇に媚薬
第13章 同じキモチ

……ちょっと前に
葵が “ お前が常に優先 ” といった件とリンクするんだけど。
この男、的確にポイントを突いてくるから凄いな。
って、男が仕事が大事なこと
流石に私もそのくらい分かってますって!
「あはは、大丈夫です。
愛に生きるっていうのは、例え話で……」
「つまり、“ 仕事 ” を優先してんの」
笑った私の言葉を遮って、姫宮さんは繰り返した。
「佐伯ってアシスタントを選んでるわけじゃない」
「………!!」
「アシスタントすなわち仕事だ。
……分かるか?」
「………っ」
わ
わ
分かります……!!
「随所でそーいう場面にブチ当たると思うから。
忘れるなよ」
「……は、はい……っ」
「そこですれ違ったら、元も子もねぇからな」
~~なんなのこの人!
どこまで女ゴコロを熟知してるの!?
「ひ、姫宮さ~~ん……っ」
「やめろ、泣くな」
「……う……っ」
「つーか
その敬礼したままの手、さっさと下ろせよ」

