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唇に媚薬
第15章 Yours forever
……あぁ、言えた。
言えたのに
あとからあとから、葵への愛が溢れて止まらない。
「……あお……~~んっ!」
頭を起こした途端に、肩を引き寄せられて
葵の唇が、私の唇に重なった。
「……っ…ん……」
閉じた瞳から、涙が零れる。
……重ねた唇からも
強く抱きしめられる腕からも
葵の想いが伝わってくる。
「…ふ……っ」
葵の背中に手を回した、私の体も、心も
星のような輝きで満たされていく。
「……好きだ」
キスの合間に響いた、低く掠れた葵の声が
私の脳を溶かして、涙腺を壊してしまった。
野外ステージの照明が消えるまで
私は葵の腕の中で、幸せに包まれていた。