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唇に媚薬
第16章 唇に媚薬
“ 蘭が気に入るデザインかどうかは、自分の直感に賭けた ”
「………っ」
Vラインに沿って並んだダイヤモンドは、繊細で絶妙な美しさで
このタイプならいかにもって感じに見えないから、普段使いが出来そうだ。
……普段使いしていい代物じゃないと思うけど。
「素敵過ぎて、死ぬほど気に入りました」
「じゃあちゃんと毎日はめとけ」
「……うん///」
「周りに宣伝しろよ。お前は俺のもんだ」
「……! うん…!」
さらっとスゴイ事を言われて、また胸が締め付けられる。
「……葵、キスし、て」
緩められた力。
するっと手を抜いて、そっと葵の頬に触れた。
「いっぱいして」
「……余韻に浸りたいんじゃねぇの」
「……いい。 葵が欲しい」
私って単純。
俺のもんって一言で、体が熱くなってしまって
中心がもう疼いているのが分かる。
「……秒速でコロコロ変わる女だな」
ふっと笑った葵が、私の頭を撫でた。