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唇に媚薬
第16章 唇に媚薬
げんなりする葵の顔が、私の胸をキュンキュン鳴らす。
やばい、なんなのこの人。
なんか可愛い!///
その高揚した気持ちの理由、敢えて聞いてもいい?
「葵、私と心臓の状態が同じだね」
「は?」
「きゅ~んって狭くなって、破裂しそうな程ドキドキしてるでしょ?」
「………」
「それってつまり、私のこと……~~わわっ!」
話している途中で突然、両手を掴まれて万歳させられた。
手首を押さえつけられて、ぐっと力を入れられる。
「楽しんでんじゃねぇよ」
「………!」
「それ以上言うなら、コレは一旦回収するから」
「え!? そ、それはダメ!」
左手に絡めた葵の指が、指輪を抜こうとしたから
慌ててその手をギュッと握る。
「絶対ダメ!」
「……気に入ったわけ?」
「え!?」
「どうなんだよ」