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唇に媚薬
第17章 ★おまけ★
「やれやれ、俺の思った通りだ」
ネクタイを緩めて、睨み合う2人を眺めた。
やっぱり会わせて正解。
さすが俺。
「瀬名とヒメはよく似てる」
「「似てねぇよ!」」
「ほら、そっくりじゃん」
ハモった2人が同時に顔を歪ませる。
……田中も中野も陽菜も新藤さんも
優香もヒメの姉貴も
ヒカルもユーリも夏輝も千夏ちゃんも
みんな俺とヒメがそっくりだと言ってたが
俺はここまでガキじゃない。
全然似てない。
似てるのは瀬名だ。
あーなんかいいな。
相当酒が回ってるけど、かなり気分がいい。
「瀬名の彼女が、ヒメの同僚。
俺の戦友と親友が繋がってくれて嬉しいよ」
「「………」」
「 お前達は “ 一途な片想いの経験者 ” って共通点もあるしな」
「「………!!」」
……酔っ払った俺の一言が、戦闘のゴングになったらしい。
顔が引きつった2人が、同時に立ち上がって
左右から俺の胸ぐらを掴んできた。