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唇に媚薬
第17章 ★おまけ★
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「……意外。 その一言に尽きる」
「どういう意味かしら?」
「見た目と性格からして、菓子を作る女に見えねぇ」
「……失礼なんだけど」
土曜日の午後1時。
葵のマンション。
春の日差しが降り注ぐ、明るいキッチン。
焼き上がったパンケーキを、お皿の上に盛りつけると
寝起きの葵が、私の後ろから覗きこんできた。
朝方まで仕事をしていた彼の声は、まだ掠れてる。
「お前が料理してるところ、過去に一度も見た記憶が無い」
「だって嫌いだったもの」
「……は?」
「嫌いというか、苦手で。
でも、異国の王子と結婚する為には “ 家事 ” が絶対条件でしょう?」
「………」
「だから就職してすぐに、仕方なく料理教室に通ったのよ。
ほんっと苦痛だったわ」