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唇に媚薬
第17章 ★おまけ★
だけど、お金をかけて学んだ甲斐あって
今では『特技』のひとつに入れても嘘じゃないってくらい上達した。
人間、目的の為に頑張れば出来るものね♪
「まぁ、私のスペシャルディナーはまた今度ということで。
はい、葵手伝って」
「……なんだこれ」
「メイプルシロップ。
今私がバターを乗せるからその上にかけて」
「………」
出来上がったパンケーキのデコレーションは、至ってシンプル。
葵にシロップのチューブを持たせて、スプーンでバターをすくった……
その時
「~~~きゃっ!!」
突然
右の首筋にヒヤリと冷たい感触がして
驚きすぎて、全身がビクッと飛び跳ねる。
「~~な、なに!?」
「かけた」
「……えっ!?」
「かけろっつっただろ」
「………!!」
唖然として顔をあげた、その先に
チューブを持ったまま口角を上げた葵が、私を見下ろしていた。