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あたしの王子、俺だけの姫
第11章 出産

「おめでとうございます。元気な男の子ですよ。3250gですね」
病院に着いたら陣痛まで始まり、あれよあれよという間に出産。
もちろん痛かったよ。
先生来るまで闘ったもん。この痛みと。
ただ痛いだけで『いきみたい』という感覚はわからなくて、言われるがまま踏ん張った。
初産にしてはうまく出来たってさ。何が上手いのかわかんないよ?
だけと、あたしはもう動けない....コータに激しく抱かれたときよりも、もっとダメ。
どこも動かしたくない....会話もしたくない....
「有希....お疲れさま....ありがとうな 」
コータに優しく声をかけてもらっても反応できず....
「コータ....」
「ん?どうした?」
「疲れた....寝たい....」
それだけ伝えて目を閉じた。

