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翻弄の果てに
第9章 環と祥子
腹が減っても、性欲はおさまらない。
キッチンに立つ環に、ちょっかいを出しては窘(たしな)められる悠太は、昔のやんちゃな悠くんだ。
『出来たわよ、さあ、どいてちょうだい(笑)』
『ウィーっす。うどんうどん、と。』
食べている悠太を覗き込みながら、
『ねぇ、祥子さんだけど……』
『ん?環に任せた。俺、そのての話、やっぱムリだわ。』
『職場で、顔を合わせるじゃない。都合悪くないの?』
『え?なんで?しょこちゃんは環が気に入ったはずだよ。俺も、伝票持ってくくらいしか事務所には入らないし、問題ないって。』
『…そう?』
俺は、祥子が悩んでいる相手が、俺と環だということなんか、微塵も思っていなかった。
キッチンに立つ環に、ちょっかいを出しては窘(たしな)められる悠太は、昔のやんちゃな悠くんだ。
『出来たわよ、さあ、どいてちょうだい(笑)』
『ウィーっす。うどんうどん、と。』
食べている悠太を覗き込みながら、
『ねぇ、祥子さんだけど……』
『ん?環に任せた。俺、そのての話、やっぱムリだわ。』
『職場で、顔を合わせるじゃない。都合悪くないの?』
『え?なんで?しょこちゃんは環が気に入ったはずだよ。俺も、伝票持ってくくらいしか事務所には入らないし、問題ないって。』
『…そう?』
俺は、祥子が悩んでいる相手が、俺と環だということなんか、微塵も思っていなかった。