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翻弄の果てに
第11章 純粋な気持ち
仲間がひとり、またひとりと家庭を持ちはじめた。
結婚に焦りはないが、仲間が本当の意味での、「落ち着きを覚えた大人」になっていくのを見るにつけ、大人になりきれない中途半端な俺に、俺自身が失望していくのを感じていた。
俺ががむしゃらに突っ走ったこれまでに浮かぶ女は、やはり、環と祥子だった。
そして今、この手から離れていった、母なる環に後押しされ、ふたたび祥子を捜し求める俺へと変わろうとしていた。
祥子の実家を見つけ出し、そこへ行き、俺はまた失望のどん底へ堕ちることになる……
俺はいったい、何をしているんだろう……
結婚に焦りはないが、仲間が本当の意味での、「落ち着きを覚えた大人」になっていくのを見るにつけ、大人になりきれない中途半端な俺に、俺自身が失望していくのを感じていた。
俺ががむしゃらに突っ走ったこれまでに浮かぶ女は、やはり、環と祥子だった。
そして今、この手から離れていった、母なる環に後押しされ、ふたたび祥子を捜し求める俺へと変わろうとしていた。
祥子の実家を見つけ出し、そこへ行き、俺はまた失望のどん底へ堕ちることになる……
俺はいったい、何をしているんだろう……