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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第18章 意外な事実
「世の中には毎日、懸命に働きどおしに働いても、その日の食べる物にも事欠く人もいるのに、あなたは立派な宮殿に暮らし、日々、ご馳走を食べている。私がさっき、あなたに言ったことをもう忘れてしまったの? 火龍のソマニから財布を盗もうとした子どものような貧しい人がこの都にはごまんといるのよ? そんな人たちのことを考えたら、自分だけ我が儘や甘えは許されないってことがどうして判らないの? 王さまであるあなたがこの国を見捨ててしまったら、私たち民はどうやって生きてゆけば良いというの」