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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第19章 王宮という名の伏魔殿
「手違いだったというのなら、それはそれで良い。でも、それならなおのこと、私を早く町に帰して欲しいの」
「そういうわけには」
いつになく歯切れの悪い物言いである。キョンシルは俄に不安を憶えた。
「まさか、私はもう町に帰れないの? このまま王宮にいなきゃいけいないの」
「そうは言わないけど。でも、すぐにすぐ帰すというのは無理だ。キョンシルは今夜、私の新しい妃ということで、ここに来たのだから」