この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第23章 戻らぬ男
その分、他人から要らざる恨み辛みを買うことも多く、生命を狙われることもないわけではない。ゆえに、常にトスが身辺に控え、盛寿の身を危険から守っている。自らの身を挺しての仕事だけに、報酬もそれに見合うだけのものは受け取っていて、月琴楼のような上見世にも上がれるだけの賃金は貰っているというわけだ。
今夜もトスは月琴楼の二階の一室で夜通し、酒を飲んでいた。さして広くない室内には派手な色柄の夜具が一式、その傍らでトスは手酌で酒を浴びている。
今夜もトスは月琴楼の二階の一室で夜通し、酒を飲んでいた。さして広くない室内には派手な色柄の夜具が一式、その傍らでトスは手酌で酒を浴びている。