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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第23章 戻らぬ男
強い力のあるまなざし。この瞳とよく似た眼を持つ女をトスは知っている。キョンシル、彼がただ一人の想い人と定めた娘だ。
ふいに眼前に迫った女とキョンシルの黒い瞳が自然に重なる。トスの手が無意識の中に伸び、女のチョゴリの紐を解こうとした。
ふいに我に返り、トスは慌てて首を振った。
―一体、ここで何をしているんだ、俺は。
飛び退(すさ)るように女から離れた。
「済まない。どうかしていた」
褥の上に胡座をかき、愕然とする。
ふいに眼前に迫った女とキョンシルの黒い瞳が自然に重なる。トスの手が無意識の中に伸び、女のチョゴリの紐を解こうとした。
ふいに我に返り、トスは慌てて首を振った。
―一体、ここで何をしているんだ、俺は。
飛び退(すさ)るように女から離れた。
「済まない。どうかしていた」
褥の上に胡座をかき、愕然とする。