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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第23章 戻らぬ男
それは全くあり得ない話であった。恋敵としてのはばかりはあるが、個人的には、あの若者には何の遺恨もない。むしろ、人好きのする、今時の若者には珍しいくらい人の好い青年だ。
しかも、それが国王さまだというのだから、今でさえ信じられない話だ。王として生まれ、わずか十一歳の幼さで即位したのだから、誰もが自分にかしずいて当たり前、そんな風に傲慢に育っていても不思議はない。だが、ソンは控えめで他人にも気配りのできる青年であった。
しかも、それが国王さまだというのだから、今でさえ信じられない話だ。王として生まれ、わずか十一歳の幼さで即位したのだから、誰もが自分にかしずいて当たり前、そんな風に傲慢に育っていても不思議はない。だが、ソンは控えめで他人にも気配りのできる青年であった。