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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第24章 祖父の願い
立ち上がりかけた時、眼の前に何かが差し出された。愕いてトスを見上げると、トスが照れたような表情でそっぽを向いている。
「ソンスどのの屋敷の庭に咲いていたのを一輪、失敬した」
眼の前にかざされたのは一輪の椿だった。深紅の艶やかな大輪の花は精巧に刻まれた装飾品か芸術品のようだ。
「綺麗」
キョンシルが微笑むと、トスは嬉しげに笑った。まるで母親に褒めて貰えた子どものような表情に、キョンシルの胸は一杯になる。
「ソンスどのの屋敷の庭に咲いていたのを一輪、失敬した」
眼の前にかざされたのは一輪の椿だった。深紅の艶やかな大輪の花は精巧に刻まれた装飾品か芸術品のようだ。
「綺麗」
キョンシルが微笑むと、トスは嬉しげに笑った。まるで母親に褒めて貰えた子どものような表情に、キョンシルの胸は一杯になる。