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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第26章 花びら占い
もっとも、それは彼女が感じていることにすぎず、トスの態度はこれまでと微塵も変わらない。むしろ、ソンと一緒にいるときでも、心はトスの側にあったとキョンシルが告げたことで、彼の心の憂さは完全に晴れたようだ。まるで憑きものが落ちたように晴れやかな良い表情をするようになった。
ふいに一陣の強い風が身の側を吹き過ぎ、キョンシルは現(うつつ)に引き戻された。ハッと周囲を見やると、足許にはむしられた深紅の花びらが散り、手には無残な姿となり果てた椿の枝が握りしめられている。
ふいに一陣の強い風が身の側を吹き過ぎ、キョンシルは現(うつつ)に引き戻された。ハッと周囲を見やると、足許にはむしられた深紅の花びらが散り、手には無残な姿となり果てた椿の枝が握りしめられている。