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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第26章 花びら占い
どうせ愚かな娘のことだから逃亡を企てもしないだろうと油断しているのか、それとも、キョンシルを憐れんでいるのか、男は意外にもキョンシルの手を再び縛り上げようとはしなかった。猿轡もしなかった。
手つかずの器を残したまま、納屋を出ていったのである。外側から閂をかける音が聞こえ、また足音が遠くなっていった。どうやら、見張りすら置いてはいないらしい。よほどキョンシル一人では何もできはしないと侮られているに違いなかった。
手つかずの器を残したまま、納屋を出ていったのである。外側から閂をかける音が聞こえ、また足音が遠くなっていった。どうやら、見張りすら置いてはいないらしい。よほどキョンシル一人では何もできはしないと侮られているに違いなかった。