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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第26章 花びら占い
 室に入るなり、キョンシルは息を呑んだ。
 祖父イルチェが床の上に起き上がっていたからだ。相変わらず血色は良くないが、前回見たときよりは具合は悪くなさそうである。
 イルチェは脇息に寄りかかり、キョンシルではなくむしろ、トスの方に鋭い視線を注いでいた。病に弱り切った老人ではなく、あたかも朝廷で重きをなしていた〝天下の崔イルチェ〟に戻ったような威厳が漂っている。
 不思議なことに、いつもなら圧倒的な存在感を放つトスがイルチェの前だとまるで年端のゆかぬ子どものように見える。
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