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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第5章 偽りの別れ
「なっ、何だと? 俺はまだ三十になったばかりだぞ。人を爺ィ呼ばわりするな」
今度はトスが真剣に怒っている。
キョンシルはクスッと笑った。
「これでおあいこよ」
そこで、彼は初めて自分が十五歳の少女にまんまとやり返されたことに気づく。
「くそっ」
トスは彼らしくもない悪態をつき、プイと横を向いた。しばらく口をきいてやるものかと唇を引き結んでひたすら歩いていると、ふいに上衣の裾がむんずと引っ張られた。