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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第5章 偽りの別れ
まだ割り切れない想いではあったが、トスが正直に応える気がないのは明らかだ。この男は見かけによらず(見かけどおりと言うべきか?)頑固なのだ。
「何もすることがないわね」
しばらくすると、キョンシルは手持ち無沙汰な時間に辟易してしまった。
トスはといえば、土間に寝っ転がり、片方の腕を枕にして船を漕いでいる。ここまで豪放磊落な男だとは思っていなかったので、キョンシルは流石に呆れ顔で眠る男を見つめた。