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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第5章 偽りの別れ
 いかほどの刻が経ったのか。多分、ものの四半刻ほどのものだっただろう。トスはついに小刀を動かす手を止め、会心の笑みを浮かべた。人形の表面についた木屑を息を吹きかけて落とし、眼の前にかざして用心深く色々な角度から仕上がりを確認している。
「キョンシル」
「トスおじさん」
 二人がほぼ同時に口を開き、また同じように口を閉じた。
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