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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第5章 偽りの別れ
「そういえば、お母さんは寒いのが苦手だった。左胸が痛いと寝込むのも、大抵は寒い冬の日が多かったの。今から考えてみると、雪が嫌いなのも発作が起きるかもしれないと自分で不安だったからかもしれない」
 彼女は小さな吐息をついた。
「私がもう少し気をつけてあげていれば良かったんだわ」
 トスの顔が曇った。
「もう自分を責めるな。それを言うなら、俺も同じだ」
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