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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第3章 哀しみはある日、突然に
「キョンシル、私は今までだって、ずっと幸せだったよ。確かに私たちは貧乏だし、私は亭主にも早々と先立たれちまった。でも、チソンは私にまたとない宝物を残していってくれた。あんたという得難い宝物をね。あんたのお陰で、私は今まで挫けずに何とかやってこられたんだよ。キョンシルの笑顔が私を幸せにしてくれたんだ」
母の荒れた手が優しくキョンシルの髪を撫でる。
「お母さん―」
キョンシルの声がかすかに揺れた。
母の荒れた手が優しくキョンシルの髪を撫でる。
「お母さん―」
キョンシルの声がかすかに揺れた。