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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第7章 崔家での日々
「それよりも、おにいさん。私と一緒にどう、しっぽりやらない?」
明らかに媚を含んだ女の声音がねっとりと絡みつくようだ。
「もう一度だけ訊く。この妓楼に行き倒れの娘が運び込まれたと聞いたのだ。たった今、階下で若い妓生に訊ねたところ、その娘なら二階の座敷へ連れていったとのことだった。女将、正直に応えてくれ。その娘は俺の探している女かもしれないんだ」
ああ、この声は間違いない。間違いなく―。