この作品は18歳未満閲覧禁止です
蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第11章 海の町から
「そうですか、それは良かった。やはり、この町は都と違って、小さな田舎町ですからな。ましてや、ここは世俗とは隔たった寺だ。お嬢さんが退屈しているのではないかと心配していたんですよ」
和尚の表情は心底からキョンシルを気遣ってくれていることを物語っている。
「お心遣い頂き、ありがとうございます。ところで、和尚さま、一つだけお訊きしたいことがあるのですが」
「何でしょう」
和尚は細い眼を更に細めた。