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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第12章 李家の御曹司
 どうやらあまり頭の回転の良さそうではない下男に噛んで含めるように言い聞かせ、下男は頷くやいなや、すっ飛んでいった。
―かなり慌てていたようだけど、大丈夫かしら。
 キョンシルは一抹の不安を憶えながら、腰にぶら下げた小さな竹筒を手にした。これは携帯用の水筒である。何しろ、この暑さだ。水筒でも持ち歩かねば、たちまち身体中の水気をお天道さまに持っていかれて干物になってしまう。
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