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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第12章 李家の御曹司
「あいつ、どう見てもお前にひとめ惚れだな。俺たちゃ、こう見えても、ガキの時分からの知り合いだし、あいつは見てのとおり判りやすい奴だろ? 考えてることが全部、顔に出る奴なのさ。だから、お節介を焼いておきたくなったんだ。あつは弱っちいし、男らしくもねえ奴だが、本当は優しい良い奴だよ。先だっても俺を孤児だと言っていたが、そのみな児しに親にも内緒でおやつを隠し持ってきてくれたような奴だ。見かけほど高慢でもない。今日のことで、あいつが鼻持ちならねえ奴だと決めつけるのだけは止めてくれよな」