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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第12章 李家の御曹司
金色(こんじき)の仏像は、はるか高みからキョンシルを見下ろしている。柔和に細められた目許が誰かに似ているような気がして、キョンシルはハッとした。この双眸は慈心和尚に似ているのだ。その御仏を初めて見た瞬間から、どこかで見たことがあると思っていたのだけれど、そうか、和尚に似ていたのかと改めて合点がいった。
いかつい外見の和尚といかにも優しげな観世音菩薩は一見、何の共通点もないように思える。しかし、その慈悲のまなざしは紛れもなく両者に共通するものなのだ。
いかつい外見の和尚といかにも優しげな観世音菩薩は一見、何の共通点もないように思える。しかし、その慈悲のまなざしは紛れもなく両者に共通するものなのだ。