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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第14章 真実
かつては四十くらいにしか見えなかったトスは、髭を落とせば、年相応の若々しさであることも判った。こざっぱりとした姿は旅先のあちこちで女たちの熱い視線を集め、キョンシルはそんな彼を誇らしく思う傍ら、女たちがトスの気を引こうと秋波を送ってよこす度に、ざらついた嫌な気持ちになったものだ。
「こんなことなら、下手な言い訳など考えずに、端(はな)から本当のことを言えば良かった」
キョンシルは辛うじて震える声を抑えた。
「なに、どうしたのよ?」
「こんなことなら、下手な言い訳など考えずに、端(はな)から本当のことを言えば良かった」
キョンシルは辛うじて震える声を抑えた。
「なに、どうしたのよ?」