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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第14章 真実
 月光に浮かび上がる本堂は、壮麗な偉容を保ちながらも、どこか幻想的だ。月の光がまるで光の紗をかけたようで、どこもかしも昼間眼にする光景とは違って非現実的に見える。普段は夜に境内を歩くことはない。月に照らされた風景に見とれていた時、キョンシルは思わず声を上げそうになって、すんでのところで堪えた。
 本堂の入り口の際で、ひと組の男女が向き合っている。というよりは、殆ど抱き合わんばかりに寄り添っていると言った方が良いだろう。
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