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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第17章 出逢いはある日、突然に
呆気に取られている店主に銭を渡し、引き替えに鏡を受け取ると若者の手を掴み、無理にそこから引っ張り出した。
「そなた、私は断じて狂人などではないぞ、無礼な」
流石に怒っているようだが、キョンシルは構わず彼の手を引いて進んだ。
「判ってますよ。若さまは、お金の使い方をご存じないんでしょ?」
キョンシルが小声で囁くと、若者は不思議そうに眼をまたたかせる。
「金の使い方? それは何の話だ?」