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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第17章 出逢いはある日、突然に
これでは、〝出ていけ〟とはっきり言っているようなものだ。いつもなら、こんな露骨な嫌みは絶対に口にしないはずなのに、今夜はどうしたというのか。確かに人の心の機微に疎い青年ではあるけれど、そこまで敵意を剥き出しにして拒絶するほどの悪人ではない。―むしろ、今時、こんな人間がいるのかと思うほど、人が好すぎるほど好い。
この青年のことをろくに知らない人ならば、それこそ本当に馬鹿かと勘違いしてしまうだろう。それほどに世間知らずな男だ。
この青年のことをろくに知らない人ならば、それこそ本当に馬鹿かと勘違いしてしまうだろう。それほどに世間知らずな男だ。