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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第17章 出逢いはある日、突然に
 その物言いがあまりに淋しげで、まるで男が女に囁くというよりは、幼子が母にせがむように感じられ。
 キョンシルは無理に身体を引き離せなかった。
「良い香りだ。キョンシル、そなたの身体から漂う香りまでもが母上にそっくりだよ」
 ソンは、キョンシルの艶(つや)やかな髪に頬を寄せて恍惚(うつと)りと呟く。そのときだった。
 バン、と、勢いよく音を立てて表の両開きの扉が開いた。弾かれたように顔を上げ、キョンシルは愕然とした。
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