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白い飛沫(しぶき)
第13章 帰国
理恵はジェフと離婚し、一人で日本に帰国した。


離婚調停は案ずるよりも
すんなりと事が進んだ。

医師の診断書が、
なによりも効果的だったのだ。

いくら夫婦生活とはいえ、
パートナーの体を傷つかせることは
DVに相当すると判事が判断してくれたのだ。

ジェフは諦めがつかぬといった顔だったが
司法のお達しとあれば仕方がないと
離縁してくれた。


たった一人、
何年ぶりかで日本の地へ降り立った理恵は
公衆電話を見つけ、
メモに書かれた番号をダイヤルした。


離婚して日本へ帰国すると両親に報告した際に、
母親から帰国したら祖母を訪ねるようにと
アドバイスしてもらったからだ。


何度目かの呼び出し音の後、
「はい、もしもし」となつかしい声が聞こえてきた。

「おばあちゃん…理恵です…」
そう言うのがやっとだった。

理恵は受話器を握りしめ泣きじゃくった。

『理恵ちゃん、よく連絡してくれたね。
うん、うん。お母さんから聞いているよ。
何も言わなくてもいいんだよ…』

受話器の向こうの祖母も泣いてくれていた。


『おばあちゃんのお家、覚えているかい?
覚えていないかもしれないよね。
うん、そうだ。おばあちゃんが迎えに行ってあげるよ。
今、どこ?まだ成田?』

「うん、成田」

『東京駅まで来れる?』

「たぶん、大丈夫」

『じゃあ、とにかく東京駅までがんばっておいで。そこで落ち合いましょう』

祖母とちゃんと落ち合えるか不安だった。

なにせ、7年ぶりの再開。

しかも理恵は少女から大人の女へと
成長しているのだ。
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