この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
悠久の恋の果てに
第2章 久
お店を出て、駅まで2人でゆっくり歩きながら
さっきの雰囲気が嘘のように、会社の面白い話をして私を笑わせてくれた。
もうすぐ駅に着くところで通行人が誰もいないのを見計らって
ぎゅっと抱きしめられる。
「大久保さっ・・・」
そう言った私の唇に大久保さんの唇がもう少しで触れそうになる。
「ダメ」
別れそうだと言っても
はっきり別れていない彼の顔がよぎった。
向こうはとっくに不義理をしているのかもしれないのに。
「唇じゃないなら、いい?」
そう言って私の返事を待つ前に
首筋に触れるか触れないかのキスをした。
「痕は付けてないよ。これは俺が無理やりしたんだと思えばいい」
その言葉の後にもう一度抱きしめながら私の首筋に顔をうずめた。
「美緒・・・」
切なく呼ばれる自分の名前が。
これほど私の名前だと意識したことはない。
思い切り優しく囁かれたその名前が
私の名前だと認識するとすぐに身体がこの人を求めた。
それでも、本能のままに行動する勇気なんかなくて
そっと両手を大久保さんの背中に回せば
首筋をゆっくりと舐められた。
「んっ・・・」
「美緒」
その時、彼の事は頭の片隅から消えていた。
さっきの雰囲気が嘘のように、会社の面白い話をして私を笑わせてくれた。
もうすぐ駅に着くところで通行人が誰もいないのを見計らって
ぎゅっと抱きしめられる。
「大久保さっ・・・」
そう言った私の唇に大久保さんの唇がもう少しで触れそうになる。
「ダメ」
別れそうだと言っても
はっきり別れていない彼の顔がよぎった。
向こうはとっくに不義理をしているのかもしれないのに。
「唇じゃないなら、いい?」
そう言って私の返事を待つ前に
首筋に触れるか触れないかのキスをした。
「痕は付けてないよ。これは俺が無理やりしたんだと思えばいい」
その言葉の後にもう一度抱きしめながら私の首筋に顔をうずめた。
「美緒・・・」
切なく呼ばれる自分の名前が。
これほど私の名前だと意識したことはない。
思い切り優しく囁かれたその名前が
私の名前だと認識するとすぐに身体がこの人を求めた。
それでも、本能のままに行動する勇気なんかなくて
そっと両手を大久保さんの背中に回せば
首筋をゆっくりと舐められた。
「んっ・・・」
「美緒」
その時、彼の事は頭の片隅から消えていた。