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悠久の恋の果てに
第3章 の
「だったら。明日は同僚として一緒に美術展を見に行かないか?」
「・・・え?」
「デートじゃなくても構わないよ」
「・・・・」
「もし、美緒が嫌じゃなかったら。行こう。
デートじゃない。約束する。イタリアの絵を見せたいんだ。
美緒が見たいと言っていたイタリアの風景画が来るんだ」

え・・・?
何・・・それ?
私が見たいって?

「キスはしない。手もつながない。ちゃんと我慢する」

そう言っておどけて笑った。

「一緒に出かけないか。俺の事を知ってほしい」

そう真剣にゆっくりと話す顔を私はどこかで見たことがあるのだろうか?

「美緒。一緒の時間を過ごしたいだけだ」

うつむきながら、それだけを言うのが精いっぱいだと言うように
絞り出すような声で言うもんだから。

「はい」

思わず、私はそう答えてしまった―――

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