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ピンクの扉
第2章  セールスマン
「今回、ご紹介させていただくのは、『超ウスウスMAXスペシャル』という我が社の自信作でございます。
特徴といたしまして・・・
あっ、ちょっとよろしいですか?」

こちらが、よろしいですともダメですとも言わないうちに、
カバンから数袋のコンドームと、シリコン製の男根を型どった張り子を取り出した。

張り子には台座が取り付けられていて、自立できるようになっていた。

男はそれをテーブルにドンと置くと
「奥様、コンドームにはブルー、レッド、ブラック、ピンクの4色がございます。お好きなカラーはございますか?」と聞いてきた。

はあ、ピンクがいいかな?・・・

ぼんやりと、そう答えていた。
私の目は、テーブルの上の張り子に引き込まれていた。

なんとも、ご立派なイチモツ・・

エラが張って、茎にはうっすらと血管まで精巧に再現されてあった。

「どうです、よく出来ているでしょう。」
桃子が張り子を凝視していることに気付いた男がそう言いながらニヤリと笑った。

はっ!いけない、いけない。
あまりにもリアルすぎて見とれちゃった。

「ピンクがお好きなんですね。そういえば、お宅のドアもきれいなピンクでしたね。」

自慢のピンクの扉を誉められて、ちょっぴり嬉しくなっちゃった。

男は袋の封を破り、中からピンクのコンドームを取り出した。

慣れた手つきで、コンドームの液溜めの部分をキュッと捻り、張り子の亀頭の先端にあてがうと右手の親指と人差し指を丸め、OKサインの形にしてコンドームをスルスルッと張り子に装着した。

リアルな張り子のせいで、まるでその男のイチモツにコンドームを装着しているかのような錯覚に陥った。

ゴクッ!思わず喉を鳴らしてしまった。
だって、久しぶりにイチモツの形を見てしまったんですもん。
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