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ピンクの扉
第1章  ピンクの扉
ある夜、いつものようにベッドの中で、主人に夫婦生活のおねだりをした。

ねえ、あなた・・・今夜も。ねっ、お願い・・・
手を主人の股間に伸ばし、イチモツを掴まえてギュッと握りしめた。

あらっ?どうしちゃったの?元気がない・・・(泣)
ねえ、どうしちゃったのよう。
主人に問いかけると、どうにも浮かない顔。

「あのな・・・俺、今日会社で辞令を受けたんだ・・・。」
辞令?昇格?
それとも・・・降格?

その浮かない顔は降格なのね。それとも減給かしら。
減給は困るわ。だってこの家のローンが・・・・

「来週早々にも札幌へ移動するように言われた・・・」
ええっ?札幌?そんなあ。家を買ったばかりよ。どうすんのよ。

「由佳も学校があるしさあ・・・そこで俺決めたんだ。俺、一人で札幌へ行くよ。」
もう!なんでそんな大事な事を一人で決めちゃうのよ!いやよ!私もついていくわ。

「駄々をこねるなよ。単身赴任なら、単身者の社員寮に入れるんだ。家賃タダなんだぜ。桃子を連れて行くとなったら、賃貸マンションに入らないといけないし、この家のローンと2重の負担になっちまうだろ?」

そんな・・・
あなたは寂しくないの?

「おいおい。そんな顔するなよ。札幌なんて飛行機であっという間さ。もし寂しくてどうしようもなくなったら会いにくればいいんだからさ。」
うん・・・
仕方ないね・・・
辞令なんだもんね・・・

じゃあさ、せめて札幌へ行くまで毎晩愛してよ
「仕方ない奴だなあ・・・よしっ!腰が抜けるほど突きまくってやるとするか。」

主人はそう言ったものの、札幌への移動が心労となっているのか、
桃子がいくら口で奉仕しても勃起する気配がなかった。
「ごめんよ桃子・・・やっぱりダメだよ。」
ええっ?やだやだ(プンプン!)

「こんなこともあろうかと思ってさ・・・」
そう言って、主人はベッドから起き出しカバンをゴソゴソし始めた。
なに?なにを探しているの?

「ジャジャーン!」
おどけてこちらを振り返った主人の手にはペニス型のバイブが握られていた。

「ほら、会社の帰りにアダルトショップに立ち寄って買ってきたんだ。見てみなよ。形といい、大きさといい、俺のモノにそっくりだろ?特大サイズだぜ。」
いやん。ピンクローターは経験あるけど、バイブは初めて。

無機質な黒光りしているのがちょっと恐い。
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