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誘惑のサンタクロース
第2章 ☆☆
こんなにドキドキしながら
いつものベンチに向かうなんて、初めてだ。
ニーハイブーツのヒールで、
少し歩き難い砂利の上を歩きながら
お兄さんの元に向かった。
「いらっしゃい」
今日も綺麗な笑顔だった。
「いらっしゃいって、おうちじゃないんだから」
「んー、でも今日はここが家みたいなかんじで
ゆっくりできるように、いっぱい持ってきたんだよ」
お兄さんはそういうと大きなバッグの中から
あったかそうなブランケットやホッカイロ、水筒まで出してきた。