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誘惑のサンタクロース
第2章 ☆☆
最後に体に掛けていたブランケットや
ベンチに置いていた薄いクッションをしまうと、
「じゃあ、クリスマスの日、同じ時間でいい?」
って言ってきて、
そんなクリスマスの夜中に逢うなんて
やっぱり彼女がいるんだって確信した。
「うん」
って答えて、放心状態のまま家に帰ってきた。
窓から部屋に入り、
お兄さんのマフラーを畳みクローゼットにしまう。
あ、アドレス、交換しなかった・・・。
本当にクリスマス逢えるの?
彼女がいる人を好きになってしまったこと、
本当にクリスマスに逢えるのかということ、
不安で不安で、
お風呂から出ても布団にうずくまって
お兄さんのことばかりを考えてしまっていた。