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want to be ...
第8章 葛藤






「うーんまあ…でもね?お兄ちゃんが、
あたしに好きだって気持ちをめっちゃくちゃ出してくれて
他の女の子とも全員さよならしたら考えるかな」


「えぇ…」


つかお前さすが俺のことよく知ってんな、とお兄ちゃんは苦笑いして言って、何かを決心したように勢いよく立ち上がった。


「よっし、それでいくわ。サンキュ、杏奈」


「え?それでいくって…お兄ちゃんの話だったの?」


「…っい、いやぁ?友達の話!だけど。
それを、と、友達に教えるんだよ」


相変わらず嘘が下手だ。


てか、お兄ちゃんの性格上、その話の結末があの時のあたしは何となく見えてたからすごく面白かったんだよね。


…そして。


お兄ちゃんは、相手の女の子…つまり優奈ちゃんの家に毎日行き、告白し続けた。


「酷いこと言って、傷付けてごめん。
あんなこと言ったけど、本当はお前のこと好きなんだよ」


「あの返事は抹消してほしい。
優奈、好きだ。俺と付き合ってくれ」


お兄ちゃんは、部屋から出て来ない優奈ちゃんの部屋の前で毎日告白し続けて、しばらく経ったある日。


やっと優奈ちゃんが部屋の鍵を開けて、お兄ちゃんの前に出て来たらしい。


優奈ちゃん、もともと細いのに更に痩せてて顔色悪かったんだって。


「入って」


優奈ちゃんはお兄ちゃんにそう言って、驚いてるお兄ちゃんを部屋に入れて、お兄ちゃんをベッドに押し倒した。


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