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want to be ...
第11章 甘い夜






「じゃあ毎晩俺がブローして、毎朝巻いてやるよ。
最近人の髪弄るの興味持って…
美容院でバイトしてたんだよ。
会いに来れなかったのそのせいもあるんだけど…
俺に、やらせて?
飛びっきりいいのにしてやっから」


…えぇっ!?


この人、銀行員だよね!?確か!


「び、美容院って…そういう専門出てないと
バイトなんて出来ないんじゃ…」


「…あぁ、普通はな。神田隼人(はやと)分かる?」


「へ?」


かんだ?って…どこかで聞いた事あるような…


「わ、分かりません」


「…え、知らねぇの?まぁ杏奈だからな…
元J大で、今俺と同期のヤツなんだけど、
あいつんち美容院やってんの。
人手足りねぇからってヘルプ頼まれて
仕事合間にちょくちょく行ってたんだけど、
センスあったのか何なのかあいつの親父に
見初められて。結構色々教えて貰ってんの」


まぁ杏奈だから、って言葉が気になるけど…


「す、凄いですね…」


普通、そんな事ならないよね…?


「だから、髪切ろうとか思ったら俺に言って?
初めて切るのは大事なヤツがいいんだ。
…まぁ、失敗したら補償出来ないっていう
最悪なデメリットあるけど…」


…切って貰いたい。


あたしの知らない間に、そんな凄い事してたなんて…


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