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want to be ...
第3章 再会
あーあ…そっか。
彼は、この子の事が好きなんだ…
どうしてあたしは、好きな人とこんな上手くいかないんだろうな…
あ…でも蒼汰さん、もしかしたらあたしの事覚えてくれてるかもしれない。
そう思って見つめてて…ほんの一瞬だけ目が合った。
あ、気付いて貰えたかな…?
そう思った…けど。
何もなかったかのように逸らされた視線。
あれっ…!?
もしかしなくても目が合ったけど、気付かなかったよね…
あたしは覚えてたんだけどな…
そして、思い出した。
あたし…髪切ったんだった。
友達から
「別人みたい」
って言われちゃったし、そもそも1回会っただけなのに覚えてる方が凄い…か。
その日はそのまま自分の降りる駅で降りて高校に行った。
それからもその2人とは何度か同じ電車になって、決まって同じ車両に乗ってきた。
その内ほぼ毎日見るようになって、あたしは2人の姿を捉えたいが為に毎日必ずその時間の電車の車両に乗った。
それでも、2人共乗って来なかったり、1週間に2日くらい蒼汰さんしか乗ってなかったりすることがあった。
美咲さんが1人で乗ってる、ってことは一度もなかったけど…