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want to be ...
第17章 俺と杏奈の関係 蒼汰SIDE






気付いたのは、その子が痴漢に遭った時。


…俺達の関係が、再び動き出した日。


その日の電車は、いつもの倍位の人の多さだった。


あぁ、そういやさっきニュースでこの先の駅でイベントあるっつってたな。


男どもが好きそうなアイドルのイベントが。


うわぁ、乗るのやめようかな…


でも、あの子は気にしないで乗るんだろうな。


なぜか、そう思った。


そしていつも乗る車両に乗ったものの、当然だがぎゅうぎゅう詰めでいつもの席に座れる筈もなく、早速乗った事を後悔。


そんな中、ふと気付いてあの席に向かった。


あの子がいつも座る、あの席へ。


いたらちょっと話しかけてみようかな~なんて、いつもだったら微塵も思わない事を思考えつつ。


だが、その子も座れなかったのか、それ以前に乗らなかったのか、その席にいなかった。


少しの落胆と、違う事への安堵。


…今日美咲いなくてよかった。


あいついたら絶対痴漢されてたからな。


守るのにも理性使うからな…、あの無駄な可愛さと極上すぎる体のせいで。


今頃大樹さんとバコバコヤってんだろーな…クソ。


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