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want to be ...
第17章 俺と杏奈の関係 蒼汰SIDE
解放してやるよ、杏奈。
嫌い…その言葉を聞いたら、俺は…
「っ…あたしは…どんな、蒼汰さんでも、
大好きっ…です…」
力ない笑顔でそう言い、果てた杏奈。
俺の中の何かが音をたてて壊れた気がした。
そして…パズルのピースが全て綺麗に揃った。
あぁ、俺は…杏奈の事が好きなんだ。
いつのまにか、1人の女として見てた。
自分の気持ちに自覚してからは杏奈を邪険に扱えなくなり、非常識な時間に呼び出す事も押しかける事もなくなっていった。
そして芽生える、新たな感情による気遣い。
「暫く俺んちに住め」
言った時の可愛い笑顔に胸が高鳴った。
何つー嬉しそうに笑うんだ、と。
それからも、杏奈のその可愛い笑顔が見たくて…
さり気なく杏奈の好みを聞き出して買ってきてやったり、カップルのように手を繋いでデートと称されるプランをたてて連れてったり。
どこにいても何をしていても、杏奈の事がずっと頭から離れなかった。
通りすがりの店で可愛いものを見つけたら、杏奈にこれ買ってったら喜ぶかな、とか。
そんな事をほっこり考え、慌てて店を離れて。
一応シーツ体にかけて帰って来たけど…風邪引かねぇかな、とか。