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want to be ...
第3章 再会






あたしに気付いてほしい。


早く、髪が伸びればいいのに…


そう思って、毎日念入りに手入れして頑張って伸ばしてる。


見かける度控えめに蒼汰さんを見つめてるけど、目は合っても声をかけてくれたり、気付いた素振りを見せたりしてくれることは一度もないんだ。


じゃあ自分から話しかけろって?


それが、なかなか機会がないんだよね…


理由は、恥ずかしくて勇気がないのももちろんあるけど…


隙がない…つまり、ものすごくモテる人だから。


美咲さんが寝てる時や蒼汰さんしか乗ってない時、必ずといっていいほど、綺麗な女の子達に甘い声で話しかけられていた。


「○○大の矢野くんですよね?
よかったら連絡先教えて貰えませんか?」


「この後どこか行きません?いいところ知ってるんです」


美咲さんが寝てるのをちらちらと確認しながら媚びた声を出す女の子達。


そんな女の子達に、彼が快い返事をしてるところを一度も見たことがなかった。


美咲さんが寝てる時は


「なぁ…俺の隣にいる女見えねぇの?他当たれよ」


美咲さんがいない時は、ひたすら寝てるフリを続けたり


「大事な子いるしお前らみたいなの絶対に無理」


って一蹴したり、美咲さんがいて、起きてる時は


「こいつがいるから」


って美咲さんの身体を抱き寄せてて、女の子達が去って行くと美咲さんに思いきり押し退けられてる。


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