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want to be ...
第18章 俺と杏奈の関係解消 蒼汰SIDE
もういい…理屈で考えない。
俺は杏奈が好きなんだ。
でも…どうすればいいんだよ。
どれだけ呼んでも出てきてくれないんだぞ、杏奈。
もういっその事、1日杏奈の部屋の前で待ち伏せして待ってみようか。
それくらいしないと、もう…
黙り込んだ俺を見つめてくる美咲と大樹。
やがて、小さくため息を吐いた、美咲を抱き締めてた大樹は美咲に言った。
「美咲。そういや俺こいつの部屋に忘れ物したの
気付いたからさ。先部屋戻っててくんねぇ?
すぐ戻るから」
「ん?忘れ物?」
「うん。荷物の確認でもしてて」
「分かったぁ」
にっこり笑った美咲にキスして隣の部屋に行かせる大樹を眉をひそめて見つめる。
…忘れ物?なんて…してたっけかあいつ。
美咲を部屋に入れて扉を閉めた大樹は、恐ろしく優しい表情から一瞬にしていつもの無表情に戻り、壁に寄りかかって俺を睨んだ。
「…え、と?大樹…忘れ物って…」
「んなもんねぇよ」
「…ですよね。じゃあ何で…」
「お前さ、俺らの結婚式の朝言ってたじゃん。
美咲と同じ位愛せる女を見つけたから、
美咲の事は吹っ切れました。
これからはそいつだけを大切にします、って」
「っ…」
確かに言った。
言った、けど…